孝の司 純米吟醸 山田錦
熟成するほどに米の旨みが増し、きめ細やかな豊かな味わいが口中に広がる。
日本酒本来の味わい深さが特徴のお酒。
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JR岡崎駅を降り、ナビがすすめる方角へ車を走らせると
町らしい賑わいがだんだん素朴な集落の風景へとしぼんでいく。
時の風化を壁に刻んだ、集落の小さな民家に挟まれた県道をすすむと
やがて道は山の最中へと続き、いよいよ車一台走るのがやっとの道幅になる。
さらに20分ほど山の中を走り続け、いまどき携帯の電波も繋がらなくなると、
集落と共に突拍子もなくあらわれるのが孝の司の黄色い看板。
従業員の方は皆、飾らないお人柄で、どなたも物腰優しい印象がある。
会社は入り口の直売所と、奥に新築の近代的な工場があり
漆黒色の壁をした精米所の建物も見える。
新築の建物のそばに、まるで隠れ家のような特別な空間があり
古い建物を改装し、柴田酒造場の軌跡を伝えている。
古い木と、酒粕の匂いがノスタルジックな気持ちにさせる。
山奥の、交通の便が悪い場所にもかかわらず
年に一度行われる蔵開きは盛況で、海外からの来客もある。
お酒の味はどこか濃く感じる。
どて煮なんかには合いそうな味わい。
今後は地元の顔の見える農家さんからお米を買い
農家も酒造りに参加する蔵を目指す。
帰りにナビを見ながら思い出したのが、
神水(かんずい)というこのあたりの地名。
神の水とは大仰な呼び名だと思われるだろうが、
一度この場所へ来てみれば、案外神秘的な力に助けられたものづくりというものが
実際そこに有るのを感じるだろう。
〒444-3442 愛知県岡崎市保久町字神水39番地
TEL 0564-84-2007